便秘とは、本来体の外に排出すべき便を十分量かつ快適に排出できない状態をいいます。西洋医学では便秘を病気とは捉えません。
排便回数は普通でも、排便時に便が固くて努力を要する場合も便秘とされます。
逆に毎日便が出なくて3日に一度、一週間に一度の排便でも、本人が苦痛を感じない限りは便秘とはいいません。
アーユルヴェーダでは、排便が一日に1回以上ないと便秘と考えます。
老廃物である大便がちゃんと排出されないことは健康上の大きな問題と捉え、そのままにしておくと様々な病気へと発展していくと考えられています。

アーユルヴェーダでは便秘の原因を、便の状態で大きく2つに分けて考えます。
乾燥気味の硬い便の場合はヴァータが原因と考え、ベタッとした柔らかい便の場合はアーマ(未消化物)が原因と考えます。原因によりその対処法も異なってきます。

●生活では…(両タイプ共通)

  規則正しい生活をする
  就寝時間を守る
  ゆっくりよく噛んで食べる
  食事中も白湯を飲む習慣をつける
  適度な運動をする

 

●食事では…

◆ヴァータが原因の便秘の場合

【食べたほうが良いもの】
  玉ねぎ、生姜、ニンニク、アロエ、ナッツ類、牛乳、ギー、岩塩
  適度に油分を含む食事、温かい食事、消化の良い食事
  スパイス:クミン、アジョワン、ディル、シナモン、ナガコショウ

【避けたほうが良いもの】

  ジャガイモ、キャベツ、カボチャ、豆類

  パン、クッキー、おせんべい、スナック菓子
  冷凍食品、冷たい飲食物、冷えた食事、渋味の強いお茶類
  スパイス:唐辛子

◆アーマ(未消化物)が原因の便秘の場合

【食べたほうが良いもの】
  ショウガ、ニンニク、岩塩、レモン、コショウなどアグニ(消化力)を

  高めるスパイス
  消化の軽い食事、油分の少ない食事、温かい食事、白湯

【避けたほうが良いもの】

  肉類、生もの、ヨーグルト、チーズ、レトルト・インスタント食品、

  消化の重い食事、揚げ物など油分の多過ぎる食事、冷たい飲食物

※以上のようなことが一般的に便秘の改善に勧められるセルフケアですが、

体質(プラクリティ)や原因によって異なってくる部分もありますので、
個々人に合わせた生活処方が大切になってきます。

◆ヴァータが原因の便秘の場合

・アビヤンガ(全身のオイルマッサージ)発汗法付
  定期的に受けることで症状が改善に向かいます。
・マートラバスティ(薬用オイルによる浣腸法)
  体に滋養をつけます。

・パンチャカルマ(連日行う浄化療法)
  体の中の原因に直接アプローチします。

◆アーマが原因の便秘の場合

​原則として体内にアーマ(未消化物)がある場合、トリートメントは行いません。

​まずは食事や生活法で身体の中のアーマをなくすようにします。