肩こりとは、項頸部から僧帽筋エリアの筋肉の緊張を中心とする生じる不快感、違和感、こり感、鈍痛などの症状の総称です。肩こりには、身体・心理・社会的要因が関与するといわれており、身体的要因としては肥満度が高いこと、運動量が少ないこと、体の冷えや緊張、座ったままパソコン作業を行うなど同一姿勢を長時間保持しつづけることによる姿勢不良、スマートフォンやパソコンの使用で長時間目を酷使することによる眼精疲労などがあげられます。社会的要因としては仕事や家庭のストレス、過労などです。心理的要因としては緊張・不安・怒り・恐れ・抑うつ感などの精神状態から発生するストレスなどが挙げられます。これらの様々な要因から、筋肉の緊張状態が持続的に起こることにより肩こりの症状が発生します。
現在、薬物療法と理学療法の二つが用いられています。薬物療法としては、消炎鎮痛剤や筋弛緩剤が処方されます。原因によっては抗不安薬が用いられることもあります。理学療法の一般的なものとしては鍼灸、指圧、マッサージなどがあります。
いずれも、肩こりが発症してから行う対処療法ですが、そもそも肩こりにならないように日頃の生活を送ることが重要です。
アーユルヴェーダでは、肩こりはヴァータドーシャの悪化が原因と考えます。
筋肉痛、関節痛、頭痛などを含む全ての痛み、コリ、硬直、冷えなどはヴァータが憎悪したときの代表的な症状です。そのため、日常生活においてヴァータを抑制することを心がけることが重要です。
●生活では…
セルフアビヤンガ(オイルマッサージ)を行う
入浴のときは湯船につかる
十分な睡眠時間を取る
自分に合った枕を使う(無理なく寝返りが打てる高さ)
適度な運動や水泳、ストレッチを行う(肩を回す動きが予防・改善に有効)
こまめにお白湯を飲む
適度なストレス発散を心掛ける
●生活の中で避けるべきこと
体を冷やすこと
長時間同じ姿勢でいること
スマートフォンやパソコン画面を長時間見続けを酷使すること
夜更かし
体を過度に締め付ける服装
食いしばり、歯ぎしり
●食事では…
【食べたほうが良いもの】
米・緑豆・大麦・小麦・ギー・ニンニク・ショウガ
玉ねぎ・冬瓜・かぶ・白菜・かぼちゃ・にんじん・ニラ・鶏肉・魚・卵・牛乳・ナッツ
【スパイス】カルダモン・クミン・シナモン・コリアンダー・黒コショウ
温かい食事・適度に油を使って調理した食事
【避けたほうが良いもの】
生野菜・冷たい飲食物・乾燥した食べ物・冷凍食品・スナック菓子・白砂糖
辛味・苦味・渋味の強い食品
※以上のようなことが一般的に肩こりの改善に勧められるセルフケアですが、
体質(プラクリティ)や原因によって異なってくる部分もありますので、
個々人に合わせた生活処方が大切になってきます。
自由診療・税込価格
・アビヤンガ(全身のオイルマッサージ)発汗法付 ¥19,800.-
体が温まり全身の血行がよくなることで肩こりが緩和します。
・ナスヤ(点鼻法) ¥11,880.-
鼻に薬用オイルを入れる鎖骨から上の浄化法、首や肩のこりが改善されます。
・ピチュ(オイル湿布) \1,265.-
温かいオイルをつけた温湿布です。筋肉の硬直が緩和します。
・ナーディスヴェーダ(蒸気による部分発汗法) \6,325.-
蒸気により患部のみを温めることで筋肉の硬直が緩和します。